4月からはIPOの取得も開始しております。基本的には優良と思える案件にはすべて入札に参加していく方針です。5月にはベトナム国内保険会社の最大手であるバオベト保険のIPOやその後も大型のIPOが続く予定です。中国株で言えばH株構成ウェートの上位銘柄がIPOをしてくるような感じですから、ベトナム株はいよいよ楽しみな展開になってきたと言えるでしょうか。
ちなみに、日本では全般的にベトナム株ファンドはその規模に対してベトナムの株式市場は市場が小さすぎるために株を買うことが出来ない状況が続いている、との認識も広がっていますが、少なくともOTCやIPOまで投資できるファンドに関しては実際にはそんなことはありません。たとえば、上記のレポートにもあるように「ベトナム株ノーロードファンド1」では3月下旬の10日間だけでOTCと上場銘柄合わせて約3億9000万円程度仕込んだわけですが、その程度の売買ならすぐにも可能なわけで、やる気になれば50億円分程度なら、すぐに仕込めてしまいます。
しかし、テクニカルを見ても、ファンダメンタルズで見ても、まだ割高と判断される銘柄が多く、それらが割安になるまで待っているわけです。もちろんOTCやIPO、あるいは第3者割当も上場株の値動きの影響を受けながら株価が決まりますので、相場全体の値動きを把握しながら投資をすることは非常に重要といえます。
前回のレポートでも書きましたが、現在ベトナム株は調整中であり、夏場まで調整局面が続く可能性もあります。過去の中国株やインド株でも、長期的な上昇局面の中での短期的な大幅調整は何度かありましたが、数年に1度の大幅調整でもその下落幅は20〜40%となっています。ベトナムでも06年の大幅調整の際は37%となっています。
今回のベトナム株の調整は1171ポイントから始まっています。仮に40%下落しても700ポイントで調整終了する計算となります。現在、900ポイントぐらいで推移していますが、これが何を意味するかというと、そろそろ買い場が近づいていることを示していると言えます。
そこで、現在は買いたい気持ちをグッとこらえ、さらなる安値でたっぷりと仕込めるように、割安と思える優良な案件のみを選別して投資しつつも、虎視眈々と大きな買い場を待っているところです。